地球にやさしいスマホの使い方

よりエコな生活を送るために取り入れるべき習慣や商品について考えた時、残念ながらスマホはとても優秀優等生とは呼べません…。しかし、製造者らは自らが引き起こしてしまった地球災害を最低限に抑えるために日々努力していることも事実です。ネガティブな点に集中するだけでなく、こういった努力を理解認知し、私たちもスマホが引き起こす汚染を軽減するために取り入れられつつある施策について学ぶ必要があります。

脅かされる環境の倫理

生産時に枯渇する資源や、有害排出物に起因した生態系へのダメージを考慮すると、スマホは環境、社会、そして私たちの健康にとって非常に危険な商品なのです。スマホ一つあたりに起因する二酸化炭素排出量の80%は製造段階で排出されており、続いて組み立て、運送、流通を経てスマホは私たち消費者の手元に渡ります。しかしながら、スマホは有害な廃棄物となる原材料を用いて作られており、特に複雑なマイクロプロセッサーやスクリーンなどの電子構造に使われる部品がそれに当てはまります。このような部品はリサイクルできたとしても、リサイクル自体が非常に難しいと言われています。

「スマート」なはずのスマホも、ここまでくると全くスマートに聞こえませんよね。

計画的陳腐化と技術的陳腐化

計画的陳腐化とは、意図的に商品の寿命を短くする仕組みを製造段階で組み込んだり、短期的に新商品を売り出し、わざと旧商品が陳腐化するよう計画し、新商品の購買意欲を掻き立てたりするマーケティング手法のことを指しますさします(Wikipediaより引用・編集)。なんと、スマホは商品として、計画的、技術的、美的、更に心理的陳腐化を合わせあわせ持つのんです。

バッテリーを本体に溶接し取り替えが不可能になった機器を提供することで、製造者はスマホの寿命に大きく制限をかけます。そのうえ、オペレーションシステムを排他的にし、時にはソフトウェアのアップデートに制限をかけることで、計画的・技術的陳腐化の中に私たちを封じ込めてしまうのです。

本来消費者も必要ないはずの新機能を搭載した新商品を定期的にリリースし、まだスマホが使える状態にあったとしても私たちがより新しいモデルを購入するようにスマホの製造者らは促すうながすのです。実際、今、市場に出ている最新モデルと比べると、2年も使ったスマホは古びて見えてしまいますよね。これが美的・心理的陳腐化なのです。

四方八方、誘惑だらけなのです。

しかし、スマホを可能な限り長く使うことで、新商品生産の速度を緩めることができ、人々と環境の保護につなげることができます。嬉しいことに、既にこの考え方に賛同している人々が世界中にたくさんいます。

エコデザインの流行

スマホを一つ作るのには70キロもの天然資源が必要です。これらの資源は紛争地域から採掘されることがおおく、またプラスチックなどの有害物質は、強制労働や奴隷を使って抽出されています。

テクノロジーの汚染を軽減するためにヨーロッパ連合が模索している取り組みの中には、スマホのバッテリーが使えなくなった時、利用者が簡単に取り替えを可能にするよう製造者を促すものもあります。先ほども説明にあった通り、多くのスマホのバッテリーは本体と溶接されており、専門のショップに行かない限り取り替えが出来ないように作られています。これは特にAppleのiPhoneや、Samsungのスマホに言えることです。しかし他にももっとたくさんのスマホ製造者が同様の作り方をおこなっていることも事実です。もちろん、そんな風潮には乗っからず、取り替え可能スマホを製造している会社も存在しており、例えばFairphoneというオランダの会社はそういった取り組みをおこなっています。

重要なのは、スマホのデザインを変えることは、消費者にとっても環境にとってもプラスになるということです。エコデザインのルールを設けることで、スマホの大量生産が天然資源に及ぼすプレッシャーを軽減し、修理、アップデート、リサイクルをしやすくすることで私たちはスマホをより長く使えるようになります。

Webのエコデザイン

エコデザインは物理的な機器(ハードウェア)の製造に限らず、もっと幅広く適用することができます。エコデザインはWebにも適用でき、環境にやさしいデザインを用いてつくられたソフトウェアのことを指します。これがいかに便利なのかを説明していきましょう。日々ネット上で活動するために、私たちはインターネットを必要としますよね(Wi-fiや4G、5Gなど)。様々なデータがネット上を行き来するなか、これらのデータが収められているデータセンターは膨大な電力を必要とします。結果として、世界の温室効果ガス排出の4%、電力消費の10%がデジタル技術に起因すると言われています。これらの数値は今後上昇する一方でしょう。この上昇現象は、実際により多くの人々が年々スマホを所有し、インターネットの使用量も増え続けていることが原因になっているます。数10億人のユーザーが一斉にモバイルアプリを利用すると、驚くべき20テラワットという大量の電力が消費され、それはアイルランドが一年に消費する量に匹敵します。しかしながら、これはバッテリーの電力消費量を制限するなどしてアプリの適正化を行えば、電力消費量を削減することができるのです。

これらの理由を元に、ある種の企業はスマホのアクティビティをスキャンし査定するアプリを開発しています。実現性が高く、的確な査定を行うことで電力の消費量を軽減することを可能にしようとしているのです。例えばPlanaというアプリは、不必要な二酸化炭素の排出を削減するため、スマホの持ち主が寝ている間はメールの受信時間を引きのばし、起きる時間までメールの受信時間を調整してくれます。Androidも最近では、充電中にスマホがタスクを処理しバッテリー消耗を軽減するようにデザインされたアプリを開発しています。また、アプリのサイズを小さくすることで二酸化炭素排出量を軽減することもできます。

発展を続ける新技術

これまで見てきたように、バッテリーはスマホの主な弱みです。夜スマホを充電するだけで済む人もいれば、1日に何度も充電する必要があるヘビーユーザーもいます。幸運なことに、この問題を解決する方法を大々的にリサーチしている研究者たちがいます。その中には型破りなアイデアもあり、驚くこともあるかもしれませんが、一つずつみてみましょう 。

グラフェンバッテリー

エネルギー変遷期の希望と呼ばれているグラフェンバッテリーは、従来1時間かかる充電をたったの12分で完了することを実現しました。通常より5倍も早く充電が出来るうえ、容量もおよそ45%多く搭載するため、次世代の奇跡の救世主とも呼ばています。噂によると、グラフェンバッテリーを購入できるようになる日もそんなに遠くないとか…。

ヒューマンエネルギー

市場には既に、「行動動き」を元に充電する機器が売り出されています。時計を例にあげてみると、ある種の時計は体熱を源に自らの充電をおこないます。しかしながら、この方法は肌との接触を必要とするため、スマホに用いることは難しいとされています。現状、スマートウォッチに普及している技術です。

尿で充電…?

おかしく聞こえるかもしれませんが、Bill & Melinda Gates Foundationの研究者らは人の尿を源にスマホを充電する方法を見つけ出しました。彼らはスマホに直接備え付けられたダクトに放尿することで微生物を集め、燃料にすることによって、環境に最もやさしい(そしてちょっと変な)充電方法を開発しました。ある意味、便利な技術かも…?

自然充電

MITによる興味深いアイデアをみてみると、彼らはナノ発電機と音だけに頼った、音力のみを使ってスマホを充電する方法を提案しています。これはつまり、スマホの近くで話しさえしていれば一人でにスマホが充電されるということです。

 

自然の力のみを使って充電できるスマホを追い求めて、MITはまた、水と空気から発電することに成功しています。まだ1マイクロワットしか発電はできていないものの、私たちの慣れ親しんだリチウムイオン電池の開発にも30年もかかったことですし、気長に待ってみましょう。

uBeam技術

空気を通して電力を伝導する技術はニコラ・テスラの夢でした。彼自身はこの技術の開発を目にすることは出来なかったものの、25歳の宇宙生物学者、メレディス・ペリーはこの技術を実現させることに成功しました。マイクロ波を通して数メートルはなれた場所からスマホに直接電力を送り充電を可能にする、uBeamシステムと呼ばれる技術です。

残念なことに、このプロジェクトは2800万ドルもの資金を集めたにも関わらず、大量の電力を必要とするうえ、充電速度も遅いと言われています。しかしながら、いずれはスマホだけでなく、パソコンや車、そのほかの電子機器も4Gに似た大気波動を通して充電することが可能になるでしょう。まだまだ環境にやさしい技術とは呼べませんが、どんな発展が待っているのかワクワクしますよね。

硫黄バッテリー

あるオーストラリアの研究者は、5日間も充電なしでスマホの使用を可能にする「、リチウム」と「硫黄」を組み合わせた強者のバッテリーの開発に成功しました。実はこの技術、既に何年もの間存在していたのですが、これまではすぐに電極が壊れてしまうことから硫黄電極は効率的ではないとされてきていました。しかしこの研究者はなんと、粉洗剤の力を借りて電極の問題を簡単に解決してしまいました。ここにもまた、希望の光が見えますね!

バッテリーのないスマホという選択肢はないの?

スマホの電力消費を削減する試みが多々取られている一方、そもそもバッテリー自体を取り除いてしまえばいいのではないか、という意見もあります。実際に、ワシントン大学のエンジニアらはバッテリーを搭載しない電子機器のプロトタイプを開発することに成功しました。今日市場で手に入る電子部品を組み合わせて作られたこのプロトタイプは、小さなソーラーパネルと、ラジオ信号を受信するためのアンテナを持ち合わせています。このプロトタイプなんとたった3.5マイクロワットの電力しか消費しません。まだスマホに使用するには至らない技術ではありますが、実現する日も遠くないかもしれません。

スマホの寿命をのばしてくれるバイオミミクリー

バッテリーの他に、スクリーンのことを忘れてはいけません。強力なスクリーン保護がされていない限り、スマホを落とした二回に一回はヒビが入ってしまうか、完全に割れてしまうと言われています。SquareTradeによる2018年の調査によると、世界中で毎時間5760以上のスクリーンが割れているそうです。そしてこれまたバッテリーのように取り替えが難儀な部品なのが、スマホスクリーン。でもうまくいけば、取り替え可能スクリーンも遠い未来ではないはず…。

カナダの研究者たちは、牡蠣のような動物界の生物からインスピレーションを受け、より頑丈で柔軟なガラスを開発しました。このガラスは炭酸カルシウムのレイヤーで構成されており、衝撃が加わった時には分離し、その後また元に戻る仕組みになっています。この素材を使えば、何年使っても割れない頑丈なスクリーンのスマホを作ることが可能になります。

スマホ自体、最もひどい地球の汚染源の一つです。しかしその一方では、私たちがスマホを使い続けられるように、ダメージを軽減しながらスマホを使い続けるための取り組みや、より環境にやさしい利用方法の研究が日々進められているのです。

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